【トレードの基本3】3つのトレンド段階を考慮したトレードの指針

前回の記事では、優位性のあるトレード手法を構築するための一歩としてトレンドフォロー戦略を紹介しました。
トレンドフォロー戦略は、長期的なトレンドを利用することに焦点を当てています。株式市場では、一度始まったトレンドはしばらく続くことがあります。このトレンドに乗ることで利益を最大化することができます。次にこのトレンドにどの位置で乗ったり降りたりするかを説明します。

3つのトレンド段階
トレンドは3つの段階からなります。

先行期:市場価格が下落し全ての悪材料は織り込み済みと判断した少数の投資家が、いわゆる”底値買い”をする時期。価格は、下落しているか底値圏で上下している。
追随期:市場価格の上昇を見て追随者が買いを入れる時期。価格は、上昇局面にある。
利食い期:価格が充分に上昇したところを見て、先行期に買いを入れた投資家が売りに出て利益を確定する時期。価格は既にその前から上昇局面にあるものの、その上昇する値幅は小さくなっている。
引用:Wikipedia「ダウ理論」の一部

このトレンドの段階を考慮して、トレードの開始と終了のタイミングについての一般的な指針を上昇トレンドの場合で説明します。

トレード開始と終了のタイミング
先行期のうちにトレードを開始するのが有利ですが、トレンドが明確になっていない段階では慎重になるべきです。単に底値圏だから買うのではなく、底値圏で上昇トレンドの開始を確認したからという根拠でトレードを開始します。安値と高値の双方が切り上がっていることを確認してから買いでエントリーします。
株価が目標利益に達した時点で、保有している株の一部または全部を売却して利益を確定することができます。ただし、追随期であればまだ株価が上昇しているので、利益を伸ばすために保有し続けることもできます。
追随期または利食い期において、株価の上昇幅が縮小し、ピークに達したと判断される場合は、保有している株の一部または全部を売却し利益を確定することができます。
安値または高値が切り下がって上昇トレンドが終了したと判断される場合は、全ての株を売却して利益を確定します。

まとめると次のようになります。

上昇トレンドの場合
トレード開始:底値圏で上昇トレンドの開始を確認して買いエントリー
トレード終了:株価が目標価格またはピークに達したとき、もしくは上昇トレンドが終了したとき、売りで利益確定

下降トレンドの場合は逆に考えます。
トレード開始:高値圏で下降トレンドの開始を確認して信用売りエントリー
トレード終了:株価が目標価格または底に達したとき、もしくは下降トレンドが終了したとき、買戻しで利益確定