【トレードの基本6】トレンド終了か目標価格か?利益確定の考え方

この記事では、上昇トレンド時の利益確定のタイミングについて、模式図を使って考え方を説明します。具体的な注文の仕方は別の記事で説明します。

利益確定のタイミングは、目標価格に到達した時点またはトレンドの終了時点となります。

目標価格に到達した時点
エントリー前に決めておいた目標価格(ターゲットプライス)に到達した時点で利益確定します。
目標価格での利益確定は「指値の売り注文」を出します。株価が目標価格に近づいたら、そこに到達する前に注文を出しておきます。
売り注文の主な指定項目は株数と指値の価格です。

そもそも目標価格はどうやって決める?
目標価格の決め方にはいろいろな方法があります。
・前回の株価の上昇幅を使う(N波動)
・過去のデータから平均いくら株価が何%あがるか計算して決める
・フィボナッチリトレースメントを使う(難易度が高いので別の機会に説明)
このうち今回はN波動による目標価格の決め方について説明します。
N波動とは、今回の波の上昇率が前回の上昇率と同じくらいになるような波が形成されるパターンです。このパターンは株価チャートでよく見られるため、目標価格の根拠とされることが多くあります。図のように調整中の安値から目標価格を算出することができます。なお、必ずしもこの通りに株価が上昇するとは限りませんので注意が必要です。

トレンドの終了時点
目標価格を設定したとしても、必ずしも株価が目標価格に到達するわけではありません。
そこで、もうひとつの利益確定のタイミングとして、トレンドが終了した時点で利益確定を行うということが考えられます。トレンドが終了した時点でトレンドフォロー戦略の根拠がなくなるからです。
トレンドの終了は株価がひとつ前の安値を下回った時点です。
次の図の赤線を引いた箇所はひとつ前の安値に相当する価格です。このポイントで利益確定を行います。

トレンドの終了時点での利益確定は「逆指値の売り注文」を出します。現在の株価よりも安い価格を条件に指定して注文を出します。株価が目標価格に近づいたら、そこに到達する前に注文を出しておきます。なお注文の仕方は損切りと同じです。売り注文の主な指定項目は株数と逆指値の条件です。

OCO注文(オーシーオーちゅうもん)
OCO注文は、2つの注文の二股をかけることができる注文です。なお、どちらかの注文が成立したらもう一方の注文はキャンセルされます。
目標価格の指値注文とトレンドの終了時点での利益確定の注文を同時に出すという場面で使うことができるので、その例を示します。

4/3に3,955円で買った株を保有しているとします。現在の価格は4,235円まで上昇し目標価格に近づいています。目標価格である4,300円での指値注文を出すと同時に、トレンドが終了し価格が下落したとき(株価が直近の安値より5円安い「4,125円以下になったら」)の注文も同時に出そうと考えています。 
 現物売
 注文種別 OCO
 株数 100株
 OCO1価格 指値 4,300円
 OCO2価格 現在値が4,125円以下になった時点でOCO1注文を以下に訂正 成行

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